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Date INSTRUCTOR INTERVIEW

暮らしに、毎日使いつづけたくなる器を [前編]

2018.09.25 若狹祐介 | 陶芸家

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デイト ワークショップスタジオで陶芸を担当する若狹祐介さん。「用の美」へのこだわりと、かならず使いたくなる暮らしの器を手作りするワークショップにかける想いを伺いました。

祖父の背中が導いた陶芸の道

陶芸家を志したきっかけをくれたのは私の祖父です。18歳の時、久しぶりに再会した祖父が心血を注いでいたものが陶芸でした。多感な年頃で悩みが尽きない私に祖父は何も言わず、ただ寄り添ってくれました。自然と祖父の住む江田島に足が赴くようになり、祖父の陶芸を少しずつ手伝うように。祖父が陶芸を始めたのは50歳位のころ。朝から晩まで1日中陶芸にのめり込み、アマチュアながらも高いレベルの作品を作る人でした。陶芸に興味を持ち始めた私に対して、祖父は「見ていればいいよ。気になればやってもいいよ。」というスタンス。それがまた嬉しくて、どんどん陶芸に夢中になりました。陶芸をするほど、陶芸を知りたくなって、本を読んで調べたり、気になったら祖父に聞いたりしながら、基本的な技術を学んでいきました。

体ひとつの弟子入り修行

祖父が亡くなってからは、陶芸を体系的に学ぶために大学の陶芸科に進学。22歳の時でした。4歳年下の現役入学した仲間たちと2年みっちり陶芸の基本を学びました。祖父に教わったことを「こういう意味だったのか」と答え合わせをするような瞬間もたくさんあって、実り多い時間を過ごしました。卒業後はその頃すでに珍しくなっていた「弟子入り」の道へ。祖父が導いてくれたかのような不思議な縁で、祖父の憧れの師の元へ。そこで7年ほど修行しました。頭を剃って、私物をほとんど持たずに体ひとつでの弟子入り。弟子は私をいれて3人。先輩のいうことは絶対。最初の半年は陶芸をさせてもらえず、家事しかしていません。でも、家事を通じて生活を知ることもまた修行。陶芸は生活の道具です。生活を知らなければ生活の道具は生み出せないのです。

開放した感性から現れる「芯」

修行中はとにかく自分を抑え、外に出さずに内で磨き続けます。自己主張できない状況に耐え、受け入れ、静かに自分と向き合う。その結果出てきたものが形になる。独立した時にやっと抑圧が解かれ、自分を解き放ちます。でも7年間、徹底的に自分を抑え込んでいるので、なかなか師匠の感性が抜けません。自分の作品がどうしても師匠の作品に似てしまう。そこに苦しんだあとでやっと自分のものが出てくる。作家になりたければ自分のもの=芯がないとやっていけません。その芯をいかに表現するか。もちろん芯だけではだめです。芯を表現するためには技術も知識も必要。そのための7年間だったんです。好きな先生に出会い、弟子入りできたことは私の人生にとって間違いなく幸運な出来事でした。

 

 

 

Profile
若狹祐介 | 陶芸家

2010年より江田島在住。日常使いの器から美術作品(オブジェ)まで多様な表現で作品を手がけている。広島だけでなく県外でも個展実績多数。江田島にある自宅兼工房兼ギャラリー「10サンジ」では展示・販売も。
https://www.yusukewakasa.com/
10サンジ:https://www.facebook.com/y.w.potterystudio
Instagram:@ yusuke_wakasa
「陶芸①」教室はこちら

〈個展情報〉
2018年9月28日〜10月13日までSyuRo(東京)にて個展を開催。グレーの新しいシリーズをお披露予定。普段使いのものを中心に。
http://www.syuro.info/
東京都台東区鳥越1丁目16-5

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