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Date INSTRUCTOR INTERVIEW

好きという感性を大切に
「感じる書道」でゆとりある暮らしへ[前編]

2018.09.03 河内裕美 | 書家

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デイト ワークショップスタジオで書道を担当する河内裕美さん。ただ「上手く書く」だけではない、書道の多様な魅力をたっぷり伺いました。

「書の甲子園」で大賞に

書道の楽しさと出会ったのは友達と近所の書道教室に通い始めた小学生のころ。中学卒業まで通い続け、書道を学べる高校へ進学しました。高校では書道は授業でやればいいと思って、あえて書道部には入らなかったのですが、書道部の先生に入部を勧められて。書道は好きだけれど「習いごと感覚」だったわたしは、部活でまでやるつもりはなくて一度断ったんです。でも、先生からの熱心な誘いもあって、結局入部。今思えば書道部に入ったことは転機でした。それまでの「楽しい習いごと」から一段階上がった感じで、より真剣に書道に取り組むようになりました。その後、「国際高校生選抜書展」(通称「書の甲子園」)での大賞の他、数々の大会で受賞し、手ごたえを感じるようになってきたころには「将来は書道の先生に」と思うようになり、書道を本格的に学べる大学へ進学しました。

人生の節目で背中を押してくれた恩師

大学ではより専門的に書道を学びながら、国語と書道の教員免許を取得。卒業後は、高校での非常勤や学習塾で、国語や書道の先生をしていました。この時、高校の書道の非常勤講師として呼んでくれたのが高校時代からずっとわたしを気にかけ続けてくれていた書道部の先生でした。同じ先生という立場で同じ学校で先生の背中を見ながら、書道だけでなく、教える姿勢や指導方法を学んだことは今のわたしの指導スタイルの原点です。「書道教室、やってみたら?」と背中を押してくれたのも先生。その時のわたしはまだ教室を開くには時期尚早だと思っていたんです。でも先生は「若いうちに勢いでやってみることも大切。書道の先生になることが自分の書の上達のためにもなる」と助言してくれて。そんな言葉に後押しされて23歳の時に書道教室をスタート。人生の節目のたびに背中を押してくれる恩師との出会いがわたしの人生にとって大きな意味を持っていることを今、改めて実感します。

「感じる書道」を伝えたい

書道教室の先生として活動する一方、書家としての作品制作にも積極的に取り組んでいます。活動テーマは感じる書と書いて「感書(かんしょ)」。書家としてもやっていきたいと思ったきっかけは高校で書道を教えていた時のある出来事。夏休みに書道展へ行って感想文を提出するという課題を出したことがあったんです。その中に、一見、墨をぶちまけただけに見える作品を見た生徒の「読めなかったから、楽しくなかった」という感想がありました。それでハッとしたんです。「読めないから、楽しくない」じゃなくて、「よくわからないけれど、なんだか好き」でもいいから何かを感じてほしい。絵画の展覧会のように書道展だって自由に見て楽しまれるものになったらいいと思うんです。でもそのきっかけがなかなかない。だったら私がそのきっかけになればいい。そんな想いから、書家として本格的に活動をスタートしました。個展での作品発表だけでなく、ファッションデザイナーとのコラボレーションや、ライブパフォーマンスなど、書道の魅力をいろんな視点から感じてもらえるような活動に精力的に取り組んでいます。

 

 

 

Profile
河内裕美 | 書家

1980.03.30広島県生まれ。師範。広島で活動する書道アーティスト。10歳より書を学び、高校在学中より坪井工鷹氏に師事。学生時代から多数の賞を受賞。大学卒業後、中学、高等学校で国語、書道講師を務める傍ら、2003年より「河内書道教室」を開講。その後本格的に書道アーティストとしての活動をスタートし、商品や看板のロゴ、書による空間デザインなどを多数手がける。また、他分野で活躍するアーティストとのコラボレーション作品の制作や、イベントでの書道パフォーマンス、平和都市広島から書道を通じて平和を繋ぐ活動等、表現者として活動の幅を広げている。活動コンセプトは“「感書」〜感性に伝わる・感動させる・感慨深いものに〜”。この「感書」をテーマに日本の伝統文化である書道を様々な作品へと昇華。文字の基本から前衛書まで幅広く手がけ、女性的な色気や繊細さを纏ったものから力強く雄々しいものまで、枠に囚われない表現は常に驚きとともに見るものを魅了する。同じアーティストから生み出されたとは思えないほど多様な表現を用い、作品に強いメッセージ性を込めている。

http://hiromoji.com/

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