SANPO CREATE

Date INSTRUCTOR INTERVIEW

もくもくと切る。好きな色を選ぶ。
魅力満載、世界にひとつの「切り絵」

2018.07.30 門田栄子 | 切り絵作家

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デイトワークショップスタジオで切り絵のワークショップを担当する門田栄子さん。気軽にできるけれど奥の深い切り絵の魅力について伺いました。

プレゼントするために始めた切り絵

昔から何かを作って友達にプレゼントするのが好きなんです。簡単な材料で飛び出す絵本をつくってプレゼントするとか。相手の気持ちもあまり考えず、手作りのものをあげまくってきました(笑)実は、切り絵もプレゼントするためにはじめたもの。切り絵をそのままプレゼントするのでは、ちょっと形にならないなと思ってフレームにいれたら作品らしいたたずまいになって、これはおもしろいなと。そこから画材屋さんなどで合いそうなフレームをみつけては買うようになりました。100個集まったとき、それまで作り続けてきた切り絵をフレームに収めて、初めての作品展をやったんです。そこが切り絵作家としてのデビューでした。

独学&試行錯誤で切り絵を学ぶ

わたしの場合、芸術系の学校で学んでいたとか、切り絵を誰かに教わっていたとかいうことではなくて、自分でいろいろ調べたり、試行錯誤をしたりしながら独学で切り絵の手法を学んできました。それは祖父が日本画の画家だった影響もあったと思います。福島にある祖父の家へ夏休みに遊びにいくたびに、祖父が絵を描いているところをよく見ていたので、アートには昔から親しみがありました。祖父は水墨画で有名な雪舟に恋をしていて、自分の雅号も雪州(せっしゅう)にするほど。そんな祖父から、自分の手でなにかを作り出すことへの興味を知らず知らずのうちに刺激されていたのかもしれません。

身近な自然を観察してモチーフに

切り絵の最初のステップとして、モチーフを決めてそれをスケッチすることから始めます。空想上の生き物とかではなく、子どもと動物園にいったときに見たパンダとか、家族で遊びにいった宮島の鹿とか。身の周りの動物、植物などスケッチできるものがモチーフです。時間が足りなくてスケッチできないときは写真を撮影して、帰ってから絵に起こすこともあります。最近は家の近くの河川敷にたくさんいる鳥をモチーフに鳥の切り絵を作っています。鵜(ウ)、サギ、カモ、キジなど、気にかけてみると本当にたくさんの種類の鳥がいるので、切り絵を通じて観察をする楽しさとも出会えました。

モチーフが切り絵の図案になったとたんに増す魅力

モチーフをスケッチしたら、次は切り絵の図案起こし。切り絵なので基本は線が途切れないように一筆書きにする必要があって、これも最初は試行錯誤の連続でしたが、ああでもないこうでもないと考えるのも楽しくて。図案づくりは線が多いもののほうが作りやすくシンプルなものほど難しいです。図案ができたら、切る紙を選びます。そして図案にそってひたすら切っていきます。ここも楽しく夢中になれる工程です。そして切り終えて形が姿を現す瞬間の喜び。切り絵にするとスケッチとはまったく違う魅力の作品になるんです。スケッチだけだとちょっと物足りないようなものでも、切ったらとたんに面白くなったりして。それが切り絵の魅力です。ワークショップに参加されるかたにもそんな切り絵のおもしろさを伝えられたらと思っています。

切り絵でひたすら無心になる

ワークショップでは、上記のスケッチから図案起こしまでをこちらで用意してから、みなさんに参加してもらいますので、そこからひたすら自分の作品づくりを楽しんでください。まず、図案を乗せて紙を切る工程。結構力が要るので集中して。みなさんもくもくと切っていくのでこの時間は教室がシーンと静かになります。この無心になれる時間が魅力だと言ってくれる生徒さんも多いです。たしかに、日常生活の中で集中して無心になることってなかなかないですよね。

同じ図案でも世界にひとつだけの作品に

図案に合わせて切り終わったら、今度は切り絵の「色」をつけていきます。これは図案にそって切って作った線と線の間の空間を他の色紙で埋める作業です。この紙はたくさんの紙の中から選んでもらいます。中にはわたしが好きで集めたお菓子の包み紙もあります。どれを選ぶのかで、それぞれの作品に個性が出るので、あれこれ想像して選ぶのもまた楽しいひととき。選んだ紙を自由に配置し、切った図案を入れて……フレームに入れたらついに完成です。同じ図案でもひとりひとりまったく違う作品に仕上がります。まさに世界にひとつだけの作品。でも図案があるから絶対に形になりますし、その安心感がうれしいというかたもいらっしゃいますね。

いびつな形も、時間をかけただけの味になる

切り絵って、たとえ切った線がガタガタでもちゃんと「作品感」が出るんです。いびつな線もかけたぶんの時間と気持ちがちゃんと味にしてくれます。そんなところも切り絵の魅力のひとつ。ワークショップでは完成した作品をフレームに入れて持って帰れるので、部屋に飾って残せるのもいいですよね。もちろんプレゼントにもぜひ。誰かを想って、自分でつくる。その人のために紙を選ぶ、無心で切るって、素敵な時間になると思います。

 

 

Profile
門田栄子 | 切り絵作家

2004年より独学で切り絵を学ぶ。身近にある自然をモチーフとした作品を制作。子ども向けワークショップやモビールなどのグッズ制作も手掛ける。展示会「虫」「私の青空」「鳥と花」など。

Instagram:@e_kirie
「切り絵」教室はこちら

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