SANPO CREATE

Date INSTRUCTOR INTERVIEW ハッピーな食卓を共有する[前編] 城西 秀紀 | 料理人 2018.06.25

デイトワークショップスタジオで日本料理を担当する城西秀紀さん。ずっと料理の道ひとすじながら、紆余曲折でユニークな経歴と食卓づくりにかける想いを伺いました。

料亭と有名ホテルでの修行時代

おふくろが料理上手だったんです。当時にしてはめずらしく家でパンを焼くようなひとで。それを子どもの頃から手伝っていました。でも、料理人になろうとは思ってなかった。転機は高校生の時。ふと思い立って料理専門学校の体験入学に行ってみたんです。そしたら面白くて、料理も好きだし、大学よりいいかなって。高校は進学校だったし、受験勉強のために予備校にも通っていたから家族は反対したけれど、わたしは言い出したらきかないので(笑)、結局専門学校に行かせてもらいました。専門学校では基本的なことしかやらないので、卒業してからが本当の修行のはじまり。広島の料亭「天城」を経て、東京の高輪プリンスホテルの和食担当に。そこからは全国から集まってきた料理人たちと切磋琢磨の日々。年齢も経歴も関係なく、完全実力主義の現場だったから、認められたら一気に出世もありえたし、当時は若くてエネルギーも野心もあったからケンカすることもよくあった(笑)そこで力をつけて、和食分野はひととおり、信頼して任せてもらえるようになりました。

肩ひじ張らず楽しむ日常の料理を

ホテルの和食担当を辞めたあとは横浜の洋食屋に。それまで和食一筋だったのにここにきて洋食(笑)。この店が本当にいい店で。最初はお客さんとして行って、どうしても気になったから、求人募集が無いなか、ダメ元で雇ってもらえないかと聞いてみたらOKで。洋食屋なんだけど中華も出せるという変わった店だったんです。そこに私が入ったから和食も出せる店になって。それまでガチガチの厳しい現場でやってきたので、その店の自由な感じに惹かれたんですよね。お客さんの顔がみえる、ダイレクトな反応がもらえるのも新鮮でした。いい店って、ただおいしいだけじゃなくて、会いたい店員がいてまた来たいって思える店のことを言うんだと気づいたのもこのお店。料亭やホテルの食事もいいけれど、どうしてもかしこまって食べる感じになってしまう。個人的には料理ごときにかしこまる必要なんてなくて、気のおけない人とリラックスして食べる日常の料理が一番なんじゃないかなと思っています。

ニュージーランドのおおらかさに感動

洋食屋での仕事は楽しかったけれど、ほどなく辞めることに。というのも、海外に行くチャンスが巡ってきたから。前々から世界を見てみたいと思っていたので飛びつきました。場所はニュージーランドのクイーンズタウンという保養地として世界的に有名な場所。そこで和食と鉄板の店のオープニングスタッフとして働くことになったんです。アウトドア好きのわたしにとっては天国(笑)。仕事の合間や休日には海や山へ行って自然を満喫しました。本当に楽しかった。人間が動物としてちゃんと地球に馴染んで生きている感覚っていうのかな。たとえば日本だと材料で無いものがあればなんとかしてどこかから調達するでしょ。ニュージーランドでは無いものがあれば無いままでつくる。そのおおらかさにもハッとさせられたんです。日本にはなんでもあるのに満たされてない人が多い理由がわかった気がした。きっと、そういう人たちは自分にとっての幸せがどこにあるかをわかってないんじゃないかな。

 

 

Profile
城西秀紀 | 料理人

日本料理のケータリングサービスや料理教室を行う「城沖屋」店主。料亭や大手ホテルから海外のレストランまで、料理人としてユニークでボーダレスな経歴を持つ。趣味は海・山。

Instagram:@naffcaff

 

 

 

 

Place
器ギャラリー 釉 すが

〒730-0004 広島市中区東白島町9-14
TEL:(082)228-8787

http://yuusuga.com

latest posts

TOPへ