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Date INSTRUCTOR INTERVIEW 五感をめざます ワイン×料理の世界 [後編] 廣中祐二 | Uluru店主 2018.08.11

旅人に恩返しをしたい

ワイン専門店の仕事は「このままここに骨をうずめてもいい」と思うほど、とても楽しくて充実していました。でもワインのことを知れば知るほど、自分らしくワインを伝えたいという気持ちも生まれてきて……。その頃ちょうどタイミングよく広島で今の物件が見つかって。ゲストハウスや観光地からほど近く、海外旅行者の立ち寄りやすい場所。半年間ヨーロッパでバックパッカーをしていた時に現地のひとにもらったたくさんの親切を、今度は私が返したい。ここから発信していけば必ず人は来てくれると信じていました。

朝9時からワインが飲める店

そうしてできた店が「Uluru(ウルル)」。開店時間は朝9時~夜21時ラストオーダーまで。日本にはうちのように朝からお酒を飲めるのが普通のお店って少ないですよね。私は「朝からお酒を飲んじゃいけない」と思っている日本の大人たちの固定概念を変えたいんです。お酒はコミュニケーションの一部。1杯をじっくり時間をかけて飲んだり、その中で会話を楽しむような飲みかたがもっともっと当たり前になればいいですよね。昼型の営業時間の理由はもうひとつあって、働く人とその家族の健康のためでもあります。飲食業って、深夜まで働くのが当然の世界。労働時間も長い。でもせっかく好きな仕事なのに健康的に働けないのっておかしいと思うんです。昼間だけ働くなら、体にもいいし、家族との時間も確保できる。出産・子育てを経た女性も働きやすいと思います。

固定概念から解放され自由に楽しむ

みんながやっていないことをやるメリットもあります。競合店が少ないんです。深夜の飲食店があるからこそ、持ちつ持たれつでやっていける。特別なことをしたいわけではありません。自分にとって自然なことを当たり前にしていく。Uluruは1日のスタートをきる場所として街にとって当たり前のように存在したい。うちだけじゃなくて朝からお酒を自由に楽しめる店がどんどん増えたらいい。10年つづければきっと文化になります。デイトのワークショップでもワインそのものや、ワインやお酒の飲みかたに対する固定概念から解放されて、お酒を自由に楽しむことの魅力をお伝えできたらと思っています。

ワインに合う料理にワンエッセンスを

ワークショップでは手早くできてワインに合う料理をつくります。家でもつくれるように身近に手に入る食材を使いますが、そこには必ずUluru風のワンポイントのエッセンスを。たとえば初回のワークショップでは自家製調味料(塩麹、醤油麹)を作るところから、野菜そのもののおいしさがひきたつ数品を作りました。Uluruでは新鮮なケールをふんだんに使ったお好み焼きや、ハーブサラダが添えられた焼きそばなど、親しみのある家庭料理を野菜中心のこだわり食材や自家製調味料をつかってオリジナルアレンジしたメニューが人気です。お客様に喜ばれる料理のエッセンスを自宅の普段の料理にも取り入れられるようにお伝えしていきたいと思っています。

五感をフル活用する仕掛けを仕込み中

メニューとワインの合わせかたは理屈よりも五感を大切に。ワークショップでは毎回私が選んでお持ちする季節と料理に合うワインをみんなでテイスティングします。詳細は参加いただいてからのおたのしみですが、五感でワインを感じるためのちょっとした仕掛けを用意することもあります。ワインの知識、情報による先入観を持たず、固定概念にとらわれずにワインを楽しむとどんな気づきがあるのか。ぜひ五感をフル活用して楽しんでください。五感は普段の生活の中でも意識すれば研ぎ澄まされるものです。たとえば、自転車に乗って風を感じると気持ちがいい。そんな一瞬さえ逃すのはもったいないことかもしれません。忙しいと気づかないような、五感がめざめる瞬間のひとつひとつを感じ取れるようになって、さらにそれを共有できるひとがたくさんいたら、みんな平和に生きていけるのかもしれないですよね。

 

 

Profile
廣中祐二 | Uluru店主

ワインバー「Uluru」店主。生産者に寄り添いながら、野菜やフルーツをふんだんに使ったオリジナルメニューや、季節ごとの気分や料理に合う国内外の良質なワインを提供している。

Instagram:@wine_uluru
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