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Date INSTRUCTOR INTERVIEW “うつわ”がつなぐ気づきの世界[後編] 藤川 稔 | 陶芸家 2018.04.24

ルールのない陶芸教室

デイトの生徒さんは特に未経験からスタートの方が多い印象です。「陶芸教室」と聞くと敷居の高さを感じられる方が多いと思いますが、「興味があったからやってみたかった」という方もデイトにはたくさんいらっしゃいます。街の真ん中にあって、仕事帰りに気軽に寄れて、明るい空間で、かっこいい窯まであるので、陶芸へのハードルがかなり下がるのでは。ワークショップは1回完結型なので、単発で来て好きなものを作って終了、でもいいのですが、実は1回つくるともっとつくってみたくなる人が多いんです。自分でつくったものを使ってみると、あるいは眺めてみると、次はこうしたい、ああしたいと、意欲が掻き立てられるんですよね。それを繰り返していくと、自然と自分らしい作品ができてくるのも陶芸の面白いところです。

せっかくなので決まりのない世界を楽しんで

土をこねて焼く陶芸の世界も幅広いので、せっかくつくるならお店で売っているようなものより、世界にひとつだけの自分らしいものをつくったほうが面白いと思うんです。工場で大量生産された折り目正しいうつわが「正解」ではないので。わたしも「正解」を教えようとは思っていませんし、そもそも「正解」なんてありません。どこかにあると思い込んでいる幻想の「正解」に近づけることを頑張るのではなくて、ああでもないこうでもないと試行錯誤しながら、そしてそれを楽しんでもらえたら。それは、例えば真っ白な皿に筆で色を乗せてみるだけでもできることなんですよ。失敗したら嫌だなって思うかもしれないけれど、そこは思い切って色を乗せてみる。そんな小さな一歩をきっかけに、どんどんまだ見ぬ世界を発見してもらえたらと思います。

「受ける」うつわが広げる世界

うつわって「受け」なんですよね。料理を受け、酒を受け、花を受けるのがうつわ。だから、うつわをつくると暮らしにリンクしていくんです。このうつわにどんな料理を、酒を、花を、どんな風に合わせようか、と関心がつながっていく。さらには、例えば花屋でみつけた花に、どんな花うつわが合うかなと考えてみたりして、今度はリンクが返ってくるんです。だから、もし今強烈につくりたいものがなかったとしても、気軽な気持ちで何かつくってみてほしい。それが日々を豊かにするきっかけになると思うので。そして、そういう小さいきっかけの積み重ねが暮らしをつくるんだと思います。よく行く料理屋のうつわが気になりだすとか、普段素通りしてきた「みえないもの」が見えてくると人生がもっと楽しくなりますよ。デイトはまさにさまざまな世界がリンクする場所ですよね。今後は旬の食材をテーマにしたうつわと料理をつくるといった、料理教室とのコラボレーションも企画中です。

 

 

Profile
藤川 稔 | 陶芸家

1975年生まれ。2001年大阪芸術大学付属大阪美術専門学校卒。2003年より広島市安佐北区可部に窯を構える。大きな立体作品から小さな作品まで幅広く制作。「長三賞常滑陶芸展」「現在形の陶芸 萩大賞展」「京展」をはじめとするグループ展や個展各地多数。
Instagram:https://www.instagram.com/minorufujika/
「陶芸2」教室はこちら

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