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Date INSTRUCTOR INTERVIEW

ピリリと効く工夫とエッセンス
つくりたくなる!中国家庭料理

2018.11.09 藤原丈士 | むしやしない 店主

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デイト ワークショップスタジオで「中華料理」を担当する藤原丈士さん。広島の人気店「むしやしない」の哲学と家庭で思わず実践したくなる工夫のたっぷり詰まったワークショップについて伺いました。

料理の楽しい思い出を胸に料理人の道へ

子どもの頃から自分でなんでもやりたいという気持ちが強くて。「洗濯を自分でしたい」、「味噌汁をつくれるようになりたい」とか。母に教えてもらって、自分でできるようになるととても嬉しかった。弟がいたのでお兄ちゃんイズムが強かったのかもしれません。小2のとき、ひとりで幼稚園まで弟を迎えに行って、大人たちを驚かせたことも(笑)。料理に興味を持ったのも、自分でやってみたいと思ったから。最初は本当に簡単なものを…インスタントの袋麺とか目玉焼きとか。当時、わたしは中学生で、家に友達が遊びにきた時に、自分でつくってふるまったらとても喜ばれて。そんな風に料理にまつわる楽しい思い出が積み重なっていって、自然と料理を学びたいと思うようになりました。

29歳で「むしやしない」をオープン

高校卒業後に料理の専門学校に1年間通い、そこで料理のジャンルを問わず学んだうえで、中華料理を自分の道にすると決めました。その頃人気だったのはイタリアン。でもみんなが飛びつくものはどこかつまらなく感じて。中華料理って、鍋ひとつでできますよね。そんなところも豪快かつ明快で面白そうだなと。専門卒業後は上京し、全国的に有名な四川料理店でビシバシと鍛えられました。その厳しさゆえに辞めて地元の広島へ帰りたいと思うこともあったけれど、振り返ってみるとこの経験が今のベースになっています。そこに2年半ほど勤めてから広島に帰り、独立への準備をスタート。子どもの頃からずっと「自分でやりたいタイプ」のわたしが自分でお店を持とうと思うことはごく自然な流れでした。29歳のときに「むしやしない」を構え、今年で9年目になります。

中華料理はもっと楽しめる

「むしやしない」は一見BARのようなこぢんまりとしたお店です。また、中華料理の中でも家庭料理を出すことや、気軽にワインを楽しめることなどから、「他にはない個性的なお店」と評していただくことがよくあります。ですが、人がやっていないことをやろうとしてこういうスタイルになったわけではないんです。そうではなくて、中華料理でもっとできることがないかと考えた結果こういう店になった、という感覚。どういうことかというと、外食業における中華料理の立ち位置を考えた時に、飲みに行くとなると中華料理って真っ先には候補に上がりにくいわけです。たとえば初めてのデートなら、中華よりもイタリアンやビストロのほうが選ばれやすい。提供するお酒の種類が他のジャンルの料理よりも少ないこともあって、中華料理は「飲みに行く」ときにやっぱり選ばれにくい。そこがもったいないと思っていました。もうひとつは中華料理というと大勢で円卓を回すイメージが強く、少人数で利用するイメージが沸きにくいこと。そこでもっと気軽に、少人数で、中華料理を楽しめないかと考えた結果、「むしやしない」のスタイルが誕生しました。「中華でこんなこともやれるんだよ」という気持ちで、今も挑戦し続けています。

「これ、なんだろう?」を提供したい

中華家庭料理の魅力のひとつは親しみやすいところ。どこか懐かしくホッとできる料理です。「むしやしない」ではそこにアクセントとなるようなちょっとした驚きをプラスします。なじみのある野菜をちょっと意外な調理方法で提供するとか、食材の組み合わせで楽しんでもらうとか。お客さんには「これ、なんだろう?」とワクワクする時間も楽しんでほしいので、聞かれない限りはこちらから積極的にメニューの説明はしません。こんな風に「むしやしない」ではおいしさだけでなく、驚きや発見も提供できたらと思うんです。日本一の麻婆豆腐を目指すより、「こんな麻婆豆腐もいいね」と言われたい。中国には四千年もの歴史があって、地域によって料理もさまざま。日本ではまだ知られていない料理もたくさんあります。たとえばよく日本ではよく茶碗蒸しに入っている百合根。中国だと百合根だけの炒め物がありますが、日本人にとっては新鮮ですよね。そうやってまだ知られていない中国料理を日本で紹介しきたいという想いがあります。自分が面白いと思うことをお客さんにも同じように面白いと思ってもらえたら嬉しいですね。

実践重視だから「自分でつくれる」

「中華料理をもっと知ってもらいたい」という想いがあったので、デイトからワークショップ講師のオファーをいただいたときはふたつ返事で受けました。ワ-クショップではお店の人気メニューだけでなく、ワークショップ用に考案したオリジナルメニューも教えています。ワークショップは実践重視。2人1組になっていただき、まず1組目のかたは私と一緒につくり、他の組のかたにはそれを見ていただきます。2組目以降は参加者同士で教え合いながらの実践です。教え合うことが復習にもなるので、理解度が格段に上がります。教室のあと、実際にご家庭で料理をつくってみたという参加者の声から、学んだことを自分のものにされていると知るたびに、嬉しく思います。

つくってみたいと思える工夫を詰め込んで

せっかく教室に来ていただくのだから、自分でつくれるようになってほしい。「これなら自分でつくれる」と思っていただけるよう、材料はスーパーで手に入りやすいものを使います。調味料も醤油・砂糖・酢など、どの家庭にもあるもので。調理の難しい工程もできるだけシンプルにアレンジしています。わたしのデモンストレーションどおりに同じように仕上げて…という風にはやりません。見本どおりに正確にやる必要はないんです。たとえば「ひとくち大ってどれくらいですか?」と聞かれたら、わたしは「口に入ればOK」って答えちゃいます(笑)。楽しく気軽に、それでいてお店の味をご家庭でも再現できるよう、精一杯お手伝いしますので、今まで料理教室で教わってもなかなか家で実践できなかった経験のある方や、料理はちょっと苦手だなという方も、ぜひ気負わず、気軽に参加してみてください。

 

 

Profile
藤原丈士 | むしやしない店主

広島パルコそば、お好み焼き店「へんくつや」が入るビル3Fに中国家庭料理とお酒を気軽に楽しむ「むしやしない」を2010年オープン。ビオワインやビール、日本酒に合う酒の肴としての中華料理を提供。デイトでは中華料理がもっと身近になる、親しみやすい中国の家庭料理を伝授しています。「むしやしない」は京ことばで「一時的に空腹を紛らすこと」
https://www.facebook.com/mushiyashinai.hiroshima/

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